カチタスのM&A支援サービス
仲介問題について
カチタスのM&A代理に対する考え方
M&A専門会社のいわゆる“立ち位置”には,弊社の様に,一方のみに助言する“アドバイザー・パターン”,もう1つは双方の間に立って双方に助言する“仲介パターン”があります。日本でも10年ほど前までは,国内企業の間では“仲介パターン”によるM&Aが殆どでしたが,近年は,利益相反取引を引き起こす“仲介パターン”は減少しています。
“アドバイザー・パターン”では,M&A専門会社は,買い手企業(又は,売り手企業)との間だけに専属契約を結ぶため,買い手企業(又は,売り手企業)は自社に有利なアドバイスを受けることができます。“仲介パターン”では,M&A専門会社は,買い手側企業とも契約し,M&A専門会社は,同時に売り手側企業とも契約を結びます。
M&Aに限らず,買い手は1円でも安く会社を買いたい立場にあり,売り手は1円でも高く会社を売りたい立場にあります。双方の間に立って双方に助言する仲介パターンでは,買い手側に有利な助言をすれば,売り手側が不利になります。(逆の場合も起こります。)双方の間に立って双方に助言する仲介業者は,例えば,「日本流のM&Aというのは仲人のように,二社の間に立って仲介し,公正なジャッジメントをして,両社に信頼をされながらM&Aを創り上げていく作業で,両社の企業文化やお互いの心を十分理解をして紡ぎ合わせていくものです」などと言葉巧みに“仲介”の正統性を主張します。
確かに,仲介業者の主張は,一見,正しいように聞こえますが,果たして,彼らが言う様な公正なジャッジメントができる“神様”みたいな仲介者が,一体,何人実在するのでしょうか?“仲介”とは,裁判ならば,同一の者が,検察官と弁護士を兼ねるようなものです。
双方の間に立って双方に助言する仲介パターンでは,仲介者はお互いを立てなければならないため,仲介業者が双方からの信頼を失うことも多い上に,M&Aを“仲介パターン”で行なう全てのM&A業者が,買い手側と売り手側の両側から手数料を取る事実も見落としてはいけません。つまり,M&A業者にとり,“仲介パターン”を行なえば,“アドバイザー・パターン”よりも2倍の手数料が懐に入ります。“仲介パターン”にしても,M&A専門会社に対する報酬は半額になるわけではありません。
実際,売り手,買い手双方がお互いにM&A専門会社をアドバイザーに立てたほうが,条件交渉の過程でM&A専門会社が自身の依頼人を説得しなければならない場面が多いため,結果的に交渉もスムーズに進みます。また,M&A専門会社同士が交渉のクッションとなることで,売り手・買い手の当事者同士が感情的になり交渉が暗礁に乗り上げるのを防ぐ効果もあります。
仲介(双方代理)行為が引き起こす問題点は3つあります。1.売り手側・買い手側の双方に中立の立場であることが要求されるため売り手側と買い手側の両方にM&Aの支援と助言ができなくなる。(売り手に有利になる助言をすれば、買い手が不利になるため、中立でなくなる)2同一のM&A業者が情報を独占するので、不都合な事実がM&A後に先送りされる 3.売り手側・買い手側の双方の役員に忠実義務(会社法)違反の疑いが出る 4.株主の利益を損ない、株主や第三者へ説明責任が果たせなくなる
カチタスのお約束
双方の間に立って双方に助言する仲介では,同一の会社が売り手側と買い手側の両側の情報を独占する立場になりますので,仲介者の中には,M&Aをまとめて,売り手と買い手の両側から手数料を入手したいという動機が働き,買い手側にとって不都合な情報を売り手側に伝えず,逆に売り手側にとって不都合な情報を買い手側に伝えないままM&A契約に持ち込み,成約させてしまうものも実在します。最近,聞いた話でも,買い手側企業は,M&A成約後に買収した会社に不都合な事実があることに初めて気づくトラブルも発生しています。買い手側企業にとっては,仲介会社が売り手側企業に有利な助言を行ったことも知らない内に,M&Aが受け渡しになってしまい,仲介業者へ成功報酬を払ういといった間の抜けた事例も数多く実在します。その意味でも,どうせM&A専門会社を起用するのなら、“アドバイザー・パターン”を採用して自社の味方としたほうが賢明な選択と考えます。我々,M&A専門会社の中には、自社の懐に入る金額を顧客に対する助言よりも優先させたほうが良いと考える会社もあるでしょう。しかし、我々は、そこを我慢してお客様の利益を優先させたいと考え,お客様へお約束します。仲介をするかどうかは、各経営者の考え方です。
最近,金融庁から「利益相反取引を避ける」ようにという指導もあり,金融機関がM&Aの助言を行なう場合は,“仲介”行為は行なわれません。「仲介行為が利益相反を産む」という認識が広がり,ほとんどの上場企業が行なうM&Aでは,仲介パターンによるM&A専門会社の起用は避けることが多くなっていますが,中小企業のM&A案件でも,“アドバイザー・パターン”を採用することが必要と考えております。